2010年10月11日月曜日

人生変わる程、憧れの人でした。

高校時代、右も左もわからずミュージシャンを夢見て安い楽器を買いました。
タブ譜で何曲か弾けるようになり、バンドをやりたくなって、同級生に凄くカッコいい人がいる、と紹介してもらったのが、その人でした。
一つ上の女の先輩で、いつも沢山のロックな風貌の人達の真ん中にいて、アニキと呼ばれていました。
初めたばかりの私に「さいす、ロックっていうのはさぁ」なんて話すのを眩しい思いで聞いてました。
今考えるとアホみたいなのですが、若かったって事だけではなく、それがとても自然に感じられるようなオーラがある人だったのです。
地元にいくつかあるライブハウスで見るその人はいつも、自信たっぷりの派手なパフォーマンスで、いつか私もライブやるんだ、と心に誓った事を覚えています。
ローリングストーンズもビートルズも聞いていたのは、この人の入れ知恵でした。
それから何年か経って、私は地元を離れてバンド活動をしていました。
少しだけ上手に弾けるようになっていた私はまたその人に再会。今度は、バンドメンバーになって欲しい、と言われました。
その頃の私にとっては、あまり魅力を感じないバンドだったのですが、憧れの人の誘いがたまらなく嬉しかったのです。
沢山ライブをして、CDもつくりましたが、こんな音楽面白くない、と言って私はバンドを抜けました。憧れの人に対して、とても言いたくなかったのですが、明確な理由をかなり強く求められたのです。その時のその人の表情を見るのが、とても辛かったのを覚えています。多分、その人にとっても私は永遠の子分だったのだと思います。
自信家で負けず嫌いな人でしたので、その後私を悪く言ったりしていたかもしれません。
だけど、その人はまだ何もわかっていない私にロックはカッコいいと植え付け、音楽にのめりこませた、永遠の憧れの人でした。

本当に、人生変わる程憧れました。それから、色々ごめんなさい。

それから一度も呼んだ事なかったけど、アニキ大好きでした。
心から、ご冥福をお祈りいたします。

Posted via email from cohiro's posterous

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